大江健三郎の三島由紀夫嫌いは衰えそうにない。
レイトワークな大江健三郎も三島由紀夫の憲法改正の市ヶ谷駐屯地のクーデターは激しく、機会があるごとに批判してばかりいる。
昔は大江健三郎も三島由紀夫が右傾化する前にはそれなりに東大作家の仲間ということで評価もしていたのだろうが、大江健三郎が左傾化すると、もはや三島由紀夫は激しい嫌悪の対象でしかなく、絶えず三島は右翼でり、戦後民主主義を破壊するファシストとしか思っていない辛らつな批判を加える。
では、大江健三郎にとってなぜ三島由紀夫は嫌悪の対象なのか?
その辺を考えてみると右翼的な自決の方法が大江健三郎にとっては激しく、天皇制とか『沖縄ノート』の集団自決のような狂気というか、許せない行為なのだろう。
日本の軍人とか右翼でも自決ということで最後に華やかな自殺で自分を美化するような風潮を大江健三郎は激しく嫌悪する作家だと私は思うことがある。
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