井上ひさしとえば大江健三郎の盟友でもあった。

 大江健三郎も被爆者問題で井上ひさしを尊敬していたし、井上ひさしも大江健三郎の作品を尊重していて『同時代ゲーム』が悪文で理解できない小説を書いたということで酷評されても励ましてもいたのだろうか?ととも思えてもくる。

 大江健三郎が『同時代ゲーム』で難解な四国の小国家が中央政府に圧殺される話を書けば、井上ひさしが『吉里吉里人』で分かりやすく同じような日本の独立国家の自治国家を書いて崩壊するような話を分かりやすく長編小説で書く。

 大江健三郎と井上ひさしは文学上の仕事では相思相愛だった。続きを読む